夏、スタンド・バイ・ミー
夏だから海に行こう。
夏だから焼肉に行こう。
不思議なことに「夏だから」って言うだけで
楽しいことをしたい時にいつも付きまとってくる罪悪感が消える。
夏はお好きですか?
嫌いな人だっているでしょう、見たことはないけれど。
抜けるような青い空の下じゃ死刑囚だってハッピーに見えてしまうから。
夏の魔力はすごい。
夏は一年で一番私を甘やかしてくれる季節だと思う。
誕生日は8月3日(はちみつの日)、夏休みだから友達にはよく忘れられるけど
家族はきっちり祝ってくれる。
海に行って、ケーキ食べて、映画見て……宿題は学校が始まってからやる。
そんなぬるい夏を繰り返すこと20回。
今日を入れてあと5日で二十歳(ハタチ)になります。
正直、私だけは永遠に17歳のままでいられると思ってた。
あと5日。時間ほど残酷なものはない。
「12歳の時のような友達はもうできない。”もう二度と” 」(スタンド・バイ・ミー)
滲みる台詞。
スタンド・バイ・ミーは夏の話だけど、原作のS・キングのThe Body(死体)は
4つの季節の話を収めた短編集Different Seasons(邦題なぜか"恐怖の四季")
に「秋」の話として収録されている。主人公のおっさんが12歳だった頃を思い出し「あの頃は……」って懐かしむ話だから時間軸の"現在"は晩年の主人公にある。
だから秋。散った葉が元の枝に戻ることがないように、大人も子供には戻れない……。
それでは、スタンド・バイ・ミーの俳優をご覧ください。
ゴーディ役 ウィル・ウィトン(当時14歳)
⬇︎
ウィル・ウィトン(39歳)
おわかりいただけただろうか。
時間は美少年をオタクイベントに参加しまくる髭おじさんに変えてしまった。
(近年おじさんが本人役で出てる科学オタクコメディドラマ「ビッグバンセオリー」はめちゃくちゃ面白い)
結局何が言いたいかというと、毎年の夏はそれぞれ一生に一度しか来ない夏。
今年の夏も。なんということだろう、未成年最後の夏。
12歳の頃のような友達はもうできない、と同じように19歳の頃のような友達ももうできないんだ。
後悔しないように、「やりたいことをやりきること」を目標に今夏は生きる。
以上